2017年4月15日土曜日

マツダCX5「ミドルSUVを定義しろ!!」

  SUVって何ですかね?・・・個々には色々な定義があるとは思いますが、未だによくわからないです。他のジャンルと比べた時にSUVに一定の合理性が認められるとしたら以下のようなものじゃないでしょうか? 「低成長時代の貧弱な道路インフラを乗り越える走破性」「キャビン(=居住性)重視」「ファッション&モード(ハイライフを連想する)」。

  (これに同意があるかどうかは別として)まずはこれをそれぞれに満たしていることを条件に、その上で個性を重ねて成立するのが「スポーツSUV」「ラグジュアリーSUV」「コンパクトSUV」だと思うのです。揚げ足をとっているようで心苦しいですが、「トヨタC-HR」や「スズキハスラー」は前提となる3つの要素が十分に満たせていないのでは?もちろんわざと「省略」することがトヨタやスズキの戦略の「ツボ」ではあるのでしょうが、この曖昧さを、まだユーザーがよくわかっていないうちに宣伝文句に包み混んで売ってしまえ!!と言った短期決戦的な展開がちょっと引っかかるんですよ。果たしてC-HRとハスラーに2代目は存在するのか!?

  法令にさえ準拠していれば問題ない。たとえ「要素が欠落」していようとも、時流に乗ってタイムリーに売りさばく「営業力」こそが自動車産業における「勝者の方程式」。「ヒット車」を出してしまえばそれでOKなのが業界です。「堅苦しいこと言ってんじゃねー」と言われそうですけども、SUVも含めてあらゆる名車とは「クルマ」の設計とは理想の追求の果てにその価値があると思うのです。

  もちろん「コストの壁」はどこかに必ず存在しますが、それでも「守るべきもの」をユーザーに保証してこそ「本物」じゃないですかね。FMCを行なって絶えず進化させていく!!そんな「ポルシェ的」な開発姿勢と、それに費やされた年月こそが、ブランド力ってヤツでしょ。流行りモノのSUVとはいえ、壊滅的に廃れるまではFMCを繰り返すモデルが偉い!!・・・いやいやそういうモデルが複数出てくれば廃れる事はないはず。

  トヨタやホンダをディスっているわけではないですけども、いとも簡単にモデルを廃止してしまう日本メーカーのやり方はもう少しどうにかならないですかね?その部分で最も欧州寄りなマツダは、間髪おかずにCX5をFMCしてきました。あれだけ売れればFMCも当然ではありますが・・・。トヨタは初代と二代目のハリアーに間が空きました。シャシーも改良ではなくカムリベースの初代から、オーリス(北米カローラ)ベースの二代目になり、全く別のクルマと言っていいくらいで、名前だけを受け継いた格好です。

  日産もエクストレイルを3代続けていますが、このFMCではグローバルレベルではいくつかのモデルの統合を含んでいるので、純粋にモデルの「ブランド化」に取り組んでいるようには見えないです。もしポルシェがカイエンとマカンを統合して、新しいカイエンとして中間の価格帯で販売したらズッコこけますよね? 最もSUVの進化にストイックなのはスバルのフォレスターで、すでに4世代目になります。1974年に開始されたジープ・チェロキーは5世代目ですけど、オリジナルのクロスカントリーモデルと現行ではだいぶ意味合いが違っていて別のクルマという意見も。

  SUVをブランドの中核に置いたブランディングを仕掛ける、BMW、スバル、マツダのSUVは最初に挙げた3つの要素を忠実に満たしているように見えます。フォレスターはもっとラグジュアリーになれ!? 系統やルーツにこだわる、あるいは筋を通すという意味ではストイックな姿勢に好感が持てるこの3ブランドですが、やっぱりいつまでもネコ被っているわけじゃないだろうけど・・・(FF化されたX1は悪くないと思います)。SUV専門ブランドのランドローバー、ジープ、三菱も「理想だけではメシは食えない」ですから、最新のラインナップを見ると「なんじゃこれは?」というモデルも少しは含まれています。

  これまでの大ヒット車だった「アクセラ」に変わっていよいよ「最も売れるマツダ車」へとたった1世代で急成長した「CX5」ですが、2月に待望のFMCが行われました。マツダがこのFMCに盛り込んだ「想い」が、市場のトレンドを見事に撃ち抜くならば、SUVもいよいよセダンやスポーツカーのように多くのファンによって良し悪しを語られる存在へとさらに成長するんでしょうけども・・・ちょっと雲行きが怪しいです。

  CX5の今回のフルモデルチェンジにシンクロするように、VWティグアンとプジョー3008も新型が日本に導入されました。キープコンセプトなCX5のFMCに対してライバルの2車のFMCは「中途半端」だった先代からドラスティックな変化を遂げています・・・これは明らかに「何か」を研究してきた!!そういう痕がハッキリと見えます。グローバルでもバカ売れしたCX5ですから相当に研究されてます。初代のようにスマッシュヒットはしにくい状況にあるかも・・・アテンザの時と状況が似ている?

  さらに亜流がどんどん登場していて、ユーザーを惑わします。C-HRのようなまともに走らないスポーツモデルが出てきたり・・・逆に「ジャガーFペース」や「アルファロメオ・ステルヴィオ」のような上級SUVにリッチな顧客を吸い取られるというリスクもあります。「ティグアン」「3008」「X1」はともに同時期に2世代目を迎えたという意味では「同志」みたいなものでしょうけど、これらが「ミドルSUV」の魅力をもっと全開で発信して確固たる市場を確立できるか!?2017~2018年の2年間が勝負になりそうです。こんな危険な状況なのにCX5に全てを賭けているマツダ・・・ちと株価が心配だなー。

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