2017年3月22日水曜日

MINIクロスオーバー 「Dオンリー!?」

  日本のファミリー層にとってMINIというブランドはどのように映るのか? 当然ながら賛否両論あるとは思います。例えばヴィヴィアン・ウエストウッドのフルコーデで街を歩けますか?に近い質問かもしれません。ヴィヴィアンに限って言えば、自らのセンスが日本ではある程度まともで、しょっちゅう他人のファッションの粗を探しているような下衆な感性の「自称良識派」には「ナルシストだ!!」と即座に否定されるでしょう。頭ごなしに否定するのにもかかわらず、MINIやヴィヴィアンが無くなった社会に対しては、退屈や不満を感じる・・・案外そういう身勝手な人々が日本の多数派じゃないかなと思うんです。

  誰かがヴィヴィアンを着なければ世の中は面白くならないし、誰かがMINIに乗らなければ街の景色はつまらない・・・。特徴もない服を着た人々と、ありきたりなクルマばかりが走る日本の景色は、見ていて気分が沈んでいきますし、社会全体が高齢化へと突き進んでいる現実に直面し、街が「老け込む」のをただ目撃することでしょう。比較的に誰でも選ぶことができるオシャレ。しかし「価格」ではなく「奇抜さ」によって希少性を担保するブランドの「仕事」は、ユニクロやトヨタとは全く別の尺度で考えてあげることが大事ではないかと思うんです。

  トヨタが昨年末に発売するやすぐに4万台のオーダーがあったという小型SUVのC-HR。これは!?「伝統のMANETA」では?そういった揶揄は、今回もトヨタの強力なメディア支配によってか?全く聞こえてこないです。競合他社の「あの大ヒットモデル」を相当レベルまでお手本にしているのは誰の目にも明らかだと思うのですが、トヨタが全力を挙げて作った!!圧倒的な動的質感の走りを追求した!!などと「くどい」ほど宣伝した甲斐があったようです。クルマの諸元を見ると、プラットフォーム(TNGA)、パワーユニット、ミッション、サス形式まで、おおよそブランド内の他車と共通で作られたパーツばかりですから、新開発が何もない既存部品を合成した「あり合わせ」の設計です。

  トヨタの説明によると、部品の徹底した共通化は開発コストを抑えるのに貢献していて、その分の予算を走りをよくするところに使った!!とのことです。新型エンジンを使わない代わりに、徹底してドライブフィールに影響する部分にお金を使った!!そう言われると納得しちゃいます。さてC-HRのライバルになるのかわかりませんが、MINIブランドの「クロスオーバー」がFMCで登場しました。MINIは単なる「復刻」趣味のブランドから、プレミアムな小型車の最先端へと立ち位置を大きく変えています。

  BMW傘下であることから、BMWから譲り受けたエンジンと、小型車なのに豪華なトルコンATを使うミッションを配備するなど「飛び道具」主義へ傾倒しています。そしてMINIクロスオーバーの日本向けはなんと「ディーゼルのみ!!」。MINIのベースモデルが属するBセグは、大きめのディーゼルエンジンは向かないとされてきましたが、某日本メーカーが奇をてらって搭載したところ、これがフォード・フィエスタなどにも普及しました。MINIクロスオーバーは全長4315mmでCせぐのゴルフを上回るサイズですので、Cセグなんですが、このクラスは欧州ではディーゼルが主流です。

  ゴルフも欧州ではディーゼルが当たり前なんですけども、日本にはなかなか入ってきませんね〜・・・なんでだろう!? ゴルフの設計をパクったとされるプジョー308はガソリン車と区別がつかない静粛性が評判で、価格もマツダ・アクセラの2.2Lディーゼルよりも安い299万円〜に設定されています。プジョー308ブルーHDIの価格を基準にするならば、MINIクロスオーバーDの386万円は高いのか?安いのか? ディーゼルエンジンの静粛性ならプジョーが有利。リアにマルチリンクを配備していて、足回りではMINIにアドバンテージがあるかも。しかし直進安定性ならばホイールベースが長い「プジョー308ブルーHDI」が良さそう。

  しかし冒頭にも書きましたけど、MINIとはヴィヴィアンですから、価格による他ブランドとの単純比較なんてナンセンスとは言わないまでもあまり意味がないです。400万円支払ってMINIクロスオーバーを手にいれた時に、どのようなライフスタイルが送れるのか!? いかにも大衆的なデザインに身を包んでいるプジョーに対して、洗練されたアイコンとしてキャラが確立されているMINIの方が、表参道や丸の内など出かけるアーバン・コンパクトとしての素養がありそうです。

 


  MINIの価値をわかりやすく説明するのはちょっと難しいですが、個人的に面白いなと感じているのは、クラシカルなデザインと「飛び道具」の両方の魅力を備えている点です。BMW由来のエンジンだけでなく、X1との共通性からMINIとしては異例のAWDグレードまで登場しました。実際にMINIのFFシャシーでは、元気よく回るBMWエンジンのパワーを、十分にFWDでは路面に伝えられない部分も出てきています。クイックなハンドリングに空転も辞さないポップなトラクションこそがMINIの魅力とみる向きもありますが、4ドアを装備してファミリーカー仕様になって、荷物もたくさん積載できるクルマだとするならば、エンジンパワーを余さずに使えるAWDが・・・MINIの伝統を最新モードへと昇華させる!!という意味ではやはりプレミアム&最先端なブランドなんだなーと思います。





  

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