2015年10月28日水曜日

MAZDA RX-VISION 「スーパーカールックです!」

  「最近のマツダはがんばっているよね」なんて・・・クソみたいなコメントを聞くと「バカかコイツは?」って思ってしまいます(マツダなんて知らねーよ!)。なんでかというと、70年代も80年代も90年代も2000年代もマツダはずっと頑張ってたと思うからです・・・。マツダの新しいスポーツカーのコンセプトが発表されました!想像していたものよりもずっと骨太でイカツイですね。このモデルによってマツダの「現在」の理想がどこ(どのブランド)を向いているかを、多くのマツダを誤解していた人々にもハッキリ示せたのではないでしょうか?

  日本メーカーの中で、ブランドコンセプトを固めていく戦略を露骨に採用しているのがレクサスとマツダです。レクサスは非常に解り易くて、トヨタブランドでは捕まえられない富裕層を取り込む狙いがあります。マツダは・・・というと、アウディやBMWに対抗するプレミアム路線を模索している!などとしばしば書かれていますが、実際はアウディやBMWを模倣したような気配はあまり見られません。多くのメディアが「越」はBMW風に「CX4」という名称になるだろう!なんて言ってますけど、あのクルマのスタイリングを見た時に、明らかにX4などのBMWのSUV(お世辞にもカッコ良くない!)を軽蔑するかのような「マツダの意地」を感じたのは私だけではないハズです。

  マツダは確かに2000年代初頭の危急存亡の時代に、1度だけBMW車を手本にクルマを作ったことがありました。しかしそれはマツダがBMWに憧れたからではなく、その当時にBMW車がマツダの最も重要なカテゴリーで最高の評価を受けていたからに過ぎません。現在マツダの会長職にある金井誠太氏が主査を務めて、本気でE46BMW3シリーズを倒しにいった結果、そのクルマが見事世界で132の賞を受賞する大ヒット車になりました。その先もその後もBMWがマツダ車のターゲットになったことはない!と思います。

  何が言いたいか!というと、カーメディアやネットの掲示板に書かれているように、マツダがドイツプレミアムブランドに盲目的に憧れていて、しばしば「調子に乗っている!」と断罪されるのは、曲解でありマツダの本質とは違うんじゃないか?ということです。マツダが歴代に作ってきたクルマを見る限りだと、一度たりともブランド単位でターゲット(憧れ)を作ったことはなく、常に狙いは最高峰に位置する個々のモデルでした! 1971年にプリンスの「スカイラインGT」をターゲットにした「サバンナGT」であったり、1978年に発売された初代RX7は当時のスポーツカーの最高峰に位置していたポルシェの「924」を堂々と狙ったクルマでした。RX7は3代にわたってポルシェやフェラーリV8シリーズと「性能」と「デザイン」を競い合い、アメリカでは完全に対等なライバルと見られていたとか・・・(ほんとか?)。

  世界最高峰のクルマがある!だからマツダはそれを越える新型車を開発する!これこそがマツダが一貫してきたポリシーだと思います。これは一部のスポーティなクルマだけではなく、先ほどの金井さんが主査を務めた初代「アテンザ」もそうですし、シビックやゴルフを蹴散らしてきた歴代の「アクセラ」も間違いなくクラス最高レベルです。そしてボトムグレードのデミオにしても欧州の市場でセンセーションを起こし、先代モデルは見事にWCOTYを獲りました! 最近のマツダ車は本気で世界一を狙ってるの?と言いたくなるほどに変に「優等生」ぶってます(それが不満です!)。マツダのそういった気高いクルマ作りのスピリッツが、今回相次いで発表された「越」と「RX-VISION」で復活した?ように感じるのは、ファンとして素直に嬉しく思いますし、市販化されれば最優先に購入を検討したいと思います。

  ダンプで使うようなハイトルクなディーゼルに載せたマツダ車に乗って「マツダはスゲー!」と言っている人をバカにするつもりはないですけど、マツダの醍醐味はそこではないと思うのです。BMW、アウディ、レクサス、メルセデス・・・どこを向いても目が覚めるクルマなんて無いですよね(AMG SL63は?)。「RX-VISION」のデザインを見ると、どうやらマツダの視線の先には、現在のところ「フェラーリ488」と「ポルシェ911」があるようです。「越」のデザインの先には「ポルシェ・マカン」と「ランボルギーニ・ウルス」があるのかな?

  「RX-VISION」のネット記事に寄せられたコメントに「FDの方がかっこいい!」とありました。1991年に登場したクルマが最新型のスポーツカーよりかっこいい!なんて考えられますか? 1997年に出た初代ボクスターなんてすでにデザインが風化しきっていて、買い手がつかない暴落車がたくさんあるし、昨年発売されたシボレーコルベットはすでにだいぶ痛々しい印象で売れ残り新車の大バーゲンセールが開催中なのに!(FDをパクった2代前のコルベットの方がかっこいい)。

  FDは「マツダがフェラーリを越えた!」と世界中で話題になった「超絶デザイン」です。マツダというメーカーは本気でフェラーリを越える!と思えばやってしまうメーカーです(だから経営が傾くことが多い?)。ポルシェのパクリ!と笑われた口惜しさをバネにできた!という伝説もありますが・・・。近年のマツダデザインの象徴といえる現行のGJアテンザもクルマ好きの間では「日産スカイラインのデザインをパクった!」とされています。そんな口惜しさからか、今回は一気に欧州のスーパーカーを連想させるデザインへと飛翔しましたね・・・。東京モーターショーに言ってみようかな?という気になりました!


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アウディTT 「オッサンのオモチャが正常進化?」

  また特定車種のオーナーを馬鹿にする気か?・・・はい。さすがに今回ばっかりは良さがどうもよく分らないです! ドライバーシートからしか見えない趣向のナビに関しては結構いいかも!とは思いますけど、クルマ自体は全然ダメですね・・・。厳密に言うとクルマがダメというわけではなくて、DCTしか用意されない日本仕様だけがダメですね。運転が下手くそだけどお金は持ってますっていうオッサンがいかにも喜んで買ってそうです。MT車が正規輸入されればだいぶ印象も変わるでしょうけど。

  アウディTTは日本車でいうところのセリカです。最終型セリカは2006年くらいに製造中止になりました。そのうちにレクサスに移植されるのか?と思いきや、さすがにカローラベースのクーペをレクサスブランドからは出しませんでした。この辺は現在のトヨタの社長の好み(ドリフト大好き!)にもよるのかもしれません。トヨタ&レクサスの2ドアはすべてドリ車!という哲学にこだわるなら「チェイサー」みたいな「輩なクルマ」を復活させてくれてもよさそうですが・・・。

  今回はアウディTTを通して「オッサンのオモチャ」について考えたいと思います。厳密に言うとオッサンが趣味的に愛用する「耐久消費財」全般です。パソコンやスマホのようにヒエラルキーがほとんど存在しないものもありますが、オッサンの耐久消費財といえば「クルマ」「時計」「スーツ」「眼鏡」「カバン」「靴」「ベルト」などなど・・・。とにかくまずはブランドありきな商品です。興味がない人から見れば、単なる見栄」でしかなく、物欲の亡者がバブルの価値観を引きずっている・・・だけにしか見えません。

  もしトヨタがセリカを復活させたとしたら、価格はせいぜい86を下回る程度の270万円くらいになりそうです。これをレクサスブランドで出したとしても、レクサスRCよりは明らかに下の扱いなので400万円くらいになると思います。基本設計はカローラもしくはオーリスをベースにしているクルマにしては割高ですが、オーリスの特別仕様車である「シャア専用オーリス」も300万円越えで大人気だったので、売り方次第でどうにでもなるとは思います。そう考えると、カローラのグローバルでのライバル車になるゴルフをベースにした「アウディTT」の540万円〜という価格は、いろいろ考慮するとある程度は妥当なラインなんでしょうけど、やや高いですかね・・・けど「オッサンのオモチャ」ですから二束三文というわけにも。

  これからクルマを所有してみようかな・・・という人々からしばしば熱視線を浴びるのがこの「TT」の歴代モデルです。10年落ちのドイツ車はいったいどれくらいの手間ひまがかかるのか?いまいちピンを来てないビギナーにとって、中古車を検索してみると結構出てくる100万円台の初代TTは、人生最初のクルマにどうだろうか?なんて気分にさせてくれます(人々を惹き付ける魅力は確かにある!)。またデザインだけでなく、あの小振りなボディに3.2Lの6気筒を搭載している!というスペックを見ただけで何とも言えない興奮を覚えます。小さなキャビンで長距離はやや不都合なので、もっぱら短距離で使うとすれば、自然吸気の6気筒による極悪燃費もそれほど気にならないでしょう。

  彼女が出来たばかりの若者がデート用に選ぶクルマにもちょうど良さそうです。初代TTはそんな特別な風情を持ったクルマで、いまが最後の乗り時でもあります。しかし二代目と現行の三代目になって、どうもイタリア人カップルが乗ってそうな情熱的だったフォルムは影を潜め、ドイツ人や日本人の「オッサンのオモチャ」に相応しいやや武骨なデザインになりました。腕時計で表現するのも不思議ですが、「ヴァンクリフアーペル」から今売り出し中の「ウブロ」に変わったような・・・と個人的には思います。

  現行のアウディTTもウブロの腕時計もそうですが、どちらも明確にオッサンをターゲットにしていて、最近のオッサンがアナログ的なデザインよりも、デジタル的なデザインを好むようになったことを見事に反映しています。メルセデスでもレクサスでもちょこんとついてくるようになったデジタル表示のメーターを見ると、これでも高級車か?となんだか安っぽいと感じてしまうのですが、今時のオッサンの嗜好はどうやら「これ」みたいです。ホンダの新型NSXのコクピット感満載なインテリアを見ても、V37スカイラインの画面だらけのインパネを見ても、これで本当にカッコいいの?と少々戸惑ってしまうのです。

  先代までのセンターアナログメーターを備えた「BMWミニ」には、見ていてビリビリと感じるものがありましたが、センターメーターが完全デジタル化されナビが内蔵されてから、現行モデルのオーナーはオッサンばっかりだな・・・と感じます(もちろん購入価格の問題等もあるでしょうが)。その一方でアナログな内装でなかなかいいな!と感じるのが現行のメルセデスCクラスでしょうか。Aクラス、CLA、GLAといったFFモデルはなんだがガチャガチャしてて不粋なインパネですけども、Cクラスは内装デザインにおいてコンセプトが機能性よりも強く主張されていて非常にいいですね。これを見てしまうと、本来プレミアムブランドの中でも最も質感が高いとされていたアウディの最新モデルの内装は、どうも良さが見出せないです(霞んでしまう!)。スバルやマツダの方がいい!とまでは言いませんけど・・・。

  「オッサンが好むデザインはデジタル仕様だ!」というある種のメーカーによる決めつけが、「ホンダ」、「アウディ」、「BMWミニ」から拡散されていて、本来特別であるはずのプレミアムカーの風情をぶっ壊している!というのが私の言い分です。「ホンダCR-Z」「アウディTT」「ミニ・クーパーS」を三大オッサン仕様車!と認定したいくらいです。ぜひ他のブランドには「アンチ・オッサン仕様」を頑張ってほしいですね・・・。インパネだけで判断するとボルボ、アルファロメオ、スズキでしょうか。果たしてこの商機を掴むことができるでしょうか?


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2015年10月14日水曜日

クライスラー300 「SRTがやっぱりお買い得?」

  全長5m超のフルサイズセダンで、出力も500psに迫るモンスター級! メルセデスだとAMGのE63、BMWだとM5でしょうか、この両ブランドだとどちらも2000万円近い価格になるであろう超絶スペックのクルマがなんと日本メーカーもビックリ!の750万円で発売されました! しかもドイツ車のようにターボラグがハッキリと分かってしまう自棄糞ツインターボ仕様ではなく、6.4Lで余裕たっぷりのV8自然吸気から沸き出す476psですから、ドイツ車には失礼ですが安っぽくない!非常に高級車らしいありがたみに溢れたモンスターパワーです。

  フィアット・クライスラーグループは小型車への強みから新興国戦略を打ち出していましたが、VWやヒュンダイ/キアに競り負けてからは再び、アメリカや日本を狙い撃ちにするような成熟市場向けのモデルが増えてきました。ブランドがバラバラなのでイマイチ掴みづらいですが、「ジープ・チェロキー」「ジープ・コンパス」「ジープ・レネゲード」「フィアット500X」といったSUVを効果的に日本に持ち込みつつ、他方で「マセラティ・ギブリ」といった高級車もアベノミクスに乗ってよく売れました。また「アルファロメオ4C」という個性的なライトウエイトスポーツを、お家芸としている日本メーカーのお膝元に叩き付け、さらにまもなくマツダに作らせた「フィアット版ロードスター」も登場します。

  もちろん傘下にはフェラーリもありますので「488GTB」もグループの新型車になります。さらにセレブの趣味車として「アバルト695ビポスト」なるモデルも持ち込まれました。フィアット500ベースの特別仕様車が850万円って!・・・まあ上から下まで様々に魅力的なクルマを揃えているグループなのは間違いないです。個人的な趣味では「カリフォルニアT」「グラントゥーリズモ」「グランカブリオ」といったクルマには憧れますし、SUV買うなら「チェロキー・トレイルホーク」かな、ほかにも年内に登場予定の「アルファロメオ・ジュリア」にも惹かれます。さらには200万円台の低価格車も魅力的で「500C」と「パンダ4×4」もなんだか楽しそうです。「ミト」や「ジュリエッタ」にMTが復活するのを期待したいですし、並行輸入の新車のMTジュリエッタは結構タマ数があるみたいです。だけど専ら探しているのはアルファブレラのMTモデルですね。

  なんだか話が逸れてしまいましたが、とにかくフィアット・クライスラーは日本市場のクルマ好きにとって無くてはならない存在になったと思います。フィアット系6ブランド(フィアット、マセラティ、フェラーリ、アルファロメオ、ランチア、アバルト)とクライスラー系4ブランド(クライスラー、ジープ、ダッジ、ラム)の内で7ブランドがすでに日本に導入されていますが、残りのランチア、ダッジ、ラムの中にも日本で売れそうなモデルがいろいろあるので、今後の導入を期待したいです。

  さてSRTが復活した「クライスラー300」ですが、これまでのベースもモデルだった400万円程度のベースグレードが一旦停止されました。750万円の「SRT」と、560万円の「300S」の2グレード体制がアナウンスされています。V6の3.6L自然吸気エンジンが載ったフルサイズセダンが400万円という価格設定はもはや日本車でも絶滅気味で、インスパイアが廃止されてスカイラインやフーガが徐々に値上げされた関係で、今ではDセグのマークX350Sが370万円で売られているのが残るだけです。

  日本車と比べても圧倒的にコスパが良いから売れるというわけではなく、やはりフルサイズセダンはそれなりの貫禄が必要で、クライスラーにしてみたら、「安過ぎて売れないのでは?」と疑念があったのかもしれません。メルセデスやBMWではフルサイズセダンに6気筒だと900万円コースですから、その半額以下というのは逆にちょっと手が出しにくい安さなのかもしれません(400万円は手軽にという価格でもないですし)。

  今回の価格改定に合わせてフェイスリフトも行われていて、これまではちょっと間延びしたエクステリアが冴えない印象で、良くも悪くもアメ車らしいやや退屈なデザインでしたが、新しいデザインはヘッドライト回りの印象がだいぶ変わり、「ベントレー?ジャガー?」と錯覚しそうなブリティッシュデザインを志向してきたようです。ドイツ車のようなあまり敷居を感じさせない気楽なデザインが良いという人には見向きもされないかもしれないですが、ベントレーやジャガーのようなトラディショナルで高級車に相応しい存在感を求める人には一考の余地があるかもしれません。

  クライスラーは北米ビッグ3の中でも特に高級車の製造に定評があるメーカーです。フォード系の「リンカーン」やGM系の「キャデラック」のような専門チャンネルこそ用意されていないですが、1990年代にフォードがマツダを、GMがスズキを抱き込んで小型車作りをするなかで、中型車以上のモデルを作り続けた「クオリティ志向」のメーカーなのでプレミアムチャンネルの必要があまりないのかもしれません。現行モデルもクライスラーブランドではEセグの「300」に加えて、Dセグの「200」とフルサイズミニバンの「タウン&カントリー」の3車種だけで勝負しています。

  現在のフィアットとの関係もビジネス上のものではなく、1970年代の終盤からアイアコッカというイタリア系の経営者によって成長を遂げるなどのイタリアとのつながりにあると言われています。その歴史の中でランボルギーニを傘下に収めた時期もあったり、マセラティと共同開発を行ったりするなど、幾多の華のあるクルマを作りつづけてきました。ちなみに北米で現行の3モデル「300」「200」「タウン&カントリー」はそれぞれ旧型メルセデスEクラス、アルファロメオ・ジュリエッタ、そして世界初のミニバン「ボイジャー」をベースに作られていて、どれも由緒正しいクオリティを大切にしたモデルだと言えます。

  「300」が使う旧メルセデスEクラスのシャシーは、メルセデス=クライスラーという過去にあった合併の遺産ですが、クライスラーはこのシャシーを大切に使い続け、ダッジのチャージャー(4ドア)、チャレンジャー(2ドア)、マグナム(ワゴン)で共用されています。これらのモデルは北米ビッグ3のフルサイズFR車シャシーでも断然の性能を誇ってきました。最近ではフォードがマスタング用にグローバル志向のドイツ車やレクサス/日産を意識したシャシーを新開発しましたし、GMもオペルにドイツ車風味の濃い足回りにこだわったシャシーを開発させて、現行のATSやCTSに使っているので、どれくらい性能に差があるかわかりにくくはなっていますが、間違いなく2008年頃まではアメ車で欧州車に対抗できるのはダッジ・チャージャー(チェレンジャー/マグナム)だけだったと思います。

  あと2〜3年の内にはクライスラー300もフルモデルチェンジをするでしょうが、その時はおそらく、マセラティ・ギブリやアルファロメオ・ジュリアに使われるシャシーが採用されることになりそうです。旧型メルセデスのシャシーに大排気量NAエンジンが載った、ちょっと前までのAMGの魅力が新車で750万円で体感できるのも長くはないので・・・この機会に買ってみようかな。しかしこのサイズでは首都高走るのも楽じゃないかもしれません。「第三京浜を走って横浜でご飯を食べる為のクルマ」ってところでしょうか。

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↓これは面白かったです!マジメなクルマの本。