2017年5月23日火曜日

マクラーレン720S 「このクルマがきっと20年後を定義する!!」

  今から100年以上前に、メルセデス、アルファロメオ、プジョー、マセラティ、フェラーリといった自動車キャリアが、レーシング活動をベースにしたブランディングによって成功し、今日のように世界的に知られる存在になりました。100年以上前に生まれた伝統のブランドもいいですけども、志さえあれば、ほんの20年そこそこの歴史しか刻んでいなくてレクサスよりも後に生まれたとしても、すばらしいブランドが出てきてもいいですよねー。280年の歴史を誇るスイスの時計ブランド・ブランパンもあれば、まだできて37年のウブロや、25年のフランクミュラー、17年のリシャール・ミルといった高級時計のブランドもあります。

  自動車におけるウブロ、リシャールミル的な存在なのが、マクラーレンですね。インスタグラム時代には「ブランドの伝統」なんてどーでもいい!!思いっきり画面からあふれんばかりのオーラを出せる「ブツ」こそが高級品なんだ!! わずか10~20年そこいらでこれだけ有名になるわけですから、世界中のお金持ちを顧客にできるだけの「哲学」があるんでしょうね。ワンパターンなマーケティング活動だけで通用する世界でも無いと思うんですけどねー。



  3000万円超のスーパースポーツですけど、お股に手を入れてシートを前後させるんですね。軽自動車と同じようなレバーがついているのかな。テレスコピックも安っぽく動きます。ハンドリングもなんだか軽そう。インテリアっていろいろ他のラグジュアリースポーツと被りやすいものですけども、なかなか「個性的」でこれならば一発でマクラーレンってわかりますね。『走りたいユーザー』にとってドライビングに打ち込めそうな非常にバランスの良い調度品インパネです。シンプルですけども、単純過ぎてすぐに飽きてしまうでも無い3000万円オーバーと言われても納得できますね。

  他のブランドが高級車なら当たり前と考える要素をざっくりとカットしていて、これはラグジュアリークーペの類いでは無いですね。日産GT-Rのようなチャラついた価値観はマクラーレンには一切ありません!!GT-Rは日本のVカーファンが好きそうな雰囲気を残しつつ(日本的要素!?)、要はマークⅡ、チェイサー、クレスタ、ヴェロッサ、スカイライン、ローレル、セドリック、グロリアといったスポーツ系セダンの全ての『骨』を律儀に拾ってきたような内装です。タッチパネルのナビ画面が世界の主流なのに、タクシー無線機を積んでいても似合いそうな無骨な内装。これをチャラついたと表現するのは適当では無いかもしれないですが、『日本の高級車=機能がたくさんついている』。ナビシートからも目につくところにブースターのインジケーターとかさ・・・。

  マクラーレンのストイックさに比べれば、GT-Rなんてデートカーじゃん。というか予想外にマクラーレンはデート要素を排除している。そのこだわり=哲学が3000万円として認知され、GT-Rは1000万円そこそこのクルマという評価なんですね。この基準でいくと、速くもないし、チャラついただけのメルセデスやBMWの上位カテゴリーのクルマなんて1000万円の価値も・・・無い無い。Lセグサルーンとしてアルファード的な快適さを売りにするSクラスや7シリーズの新車なら1000万円くらいの価値はあるのかもしれませんが、これも中古車市場にかかれば300万円ですからねー。


  西川淳さんもマクラーレンの別のモデルのレビューで書いてましたが、ランボルギーニがSUVづくりを始める『ブレブレ』時代に、徹底してロードカー『だけ』で勝負しているこのブランドの覚悟は清々しいです。金持ち向けのクルマなんて興味ねーし!!と目を背けたくもなりますけども、こういうメーカーの作るクルマを直視できないままに、日産、ホンダ、マツダ、スバル、BMW、プジョー、アルファロメオのどこを評価すればいいのか!?って話です。

  1970年代にスターダムに駆け上がったフェラーリやポルシェ。それをバブルの日本メーカーが1980年代からこぞって追いかけました。バブルの狂騒による黒歴史と断じる人もいるかもしれないですが、あの時に世界を追いかけたからこそ、今の日本メーカーの繁栄があったと思うんですよ。日本メーカーが、単純でコストがかからなくて、故障しなくて燃費の良いクルマばかりを作っていたら、今頃は中国やインド製のクルマが日本にあふれていたはず。世界のレーシングカーのモジュラーエンジンにマツダの4気筒や日産の6気筒をベースとしたユニットが使われて、あらゆるレベルで高品質な日本のサプライヤーがアルミホイールもトルクコンバーターもLSDもスーパーチャージャーも・・・世界に供給しています。

  1990年代にフェラーリやポルシェを完全に飲み込んで行き場を失った日本の自動車産業が、「これはなかなかすごいんじゃ無いの?」と注目したくなるクルマづくりをやっている唯一のメーカーがマクラーレンなんじゃ!? カーメディアには連日のようにVWがすごい!!メルセデスがすごい!!BMWがすごい!!けどPSAは!?微妙、FSAも微妙。ジャガー=ランドローバーも微妙。・・・といった感じで『ドイツカー学会』の権力が強すぎるのかな。けど5年以上前からVWもメルセデスもBMWも『微妙』でしたよ。輸入車は日本メーカーのお手本!?本気で言ってるのか!?(それ日本メーカーが作ったシャシーとエンジンの車だし)

  それが『走り』という意味で唯一当てはまる可能性があるのが、このマクラーレンじゃないの? ホンダはすでにNSXで対抗しているけど、日産もGT-RをHVにして「ロードカーの極地を再定義」するんだってさ。マツダもEVスポーツ。スバルはFA20DETTを500psにする!? BMWは600ps超えのM5。アルファロメオはもっと過激な上級スポーツが出るのかな? プジョーは・・・。2030年くらいまでにはマクラーレンはこれら『ロードカー7ブランド』によって飲み込まれるんじゃないかな?と予想します。マクラーレンを直視して、ロードカーの理想を人々が語るならば、この720Sに匹敵するような『究極のロードカー』が中古で300万円で買える時代は割と近いんじゃないでしょうか!?(はぁ?なに言ってんの!!と思わないで想像してみてくださいよ!!)

最新投稿まとめブログ
↓840万円でマセラティのスポーツカーに乗れるよ!!

  

  

2017年5月18日木曜日

スバルXV 「『攻め』の姿勢に変化なし!!」

  「クオーツ・パール・ブルー」と「サンシャイン・オレンジ」・・・綺麗な色ですね。それに引き換えデザインに力を入れていると言われるマツダやスズキは、購入シュミレーターの初期に出てくる「ボデーカラー選択」のところで、ドンピシャのカラーが無くてちょっとテンションが下がることが多いですね。(私基準で恐縮ですが)カラー選択のところでアガるような仕組みにしないと、なかなか衝動買いは引き起こせないんじゃないかと・・・。

  これまでのスバルといえばカラーバリエーションが乏しいイメージでしたが、最近は何かとカラフルになってますね。軽自動車を作らなくなって、中型車オンリーの体制で5年ほど経過したせいでしょうか。ダイハツのOEM車があるとはいえ、1台くらいは小型車感覚で選べるクルマがあってもいいですよね。2012年の86/BRZの発売は、軽自動車廃止によって生まれた余剰ラインを有効活用する戦略だったようですが、このFRスポーツカーの生産が始まった頃から、スバルの北米需要が2桁の伸びを示し始め、あのVWを北米市場で追い越して、圧倒的なシェアを誇るビッグ7に続く、中堅ブランドの中ではトップの8位が定位置になりました。スバルにとっては群馬のラインを86に、インディアナのラインをカムリのOEMに割いているのが惜しいくらいの伸びで生産が完全に追いつかなくなったようです。

  それでも安定経営のためには、小型車を好むユーザーが重要視するカラー・ヴァリエーションを充実させたモデルや、3列シート車の導入など、ある程度は「総合自動車メーカー」的な視点を取り入れた戦略を立てていますが、その中でインプレッサに続いてフルモデルチェンジした「XV」は・・・もうお判りですよね。このクルマの2代目(先代)がデビューした時は、「え?これがスバル?」というくらいにデザイン面で攻めの姿勢がはっきりと出ていました。なんだあのホイールは!?一度見たら忘れないインパクトに痺れましたが、当時はマツダやメルセデスの新車攻勢の真っ最中で「スバルがオシャレになった!!」という素早い反応は、高齢化が著しいせいかカーメディアからは、そんな声はあまり伝わって来なかったです。

  インプレッサのハッチバックやセダン(G4)と比べると、クロスオーバー化料金として30万円前後は割高になりますし、2Lモデルのみの設定でスタート価格がやや高めだったこともあり、コスパに敏感になった(経済性を重視する)デフレ時代の若者にはあまり支持されるということもなかったのです。そもそも中古車の存在を考えると、同一モデルを安易に値上げすればどんどん中古車が魅力的に見えてきますよ。現行のインプレッサやアクセラの苦戦の原因はこれでしょうね。

  ライバルのマツダ・アクセラも先代から割高になったこともあって、「日本車は高くなったなー」という雰囲気だけが蔓延してその結果『共倒れ』になりました。XVが設定されていたことと、アイサイトをいち早く導入したことで、その分だけアクセラよりもインプレッサの方が売れたようですが・・・。セダンもハッチバックも同一料金で売ることができるならば、いっそのことSUVも同一にしたらいいんじゃないの? そうしたら今度は誰もハッチバックを買わなくなるかもしれないけど、そこからがスバルの腕の見せ所じゃないかと(色々アイディア出せるでしょ)・・・そしたらスバルはやはり予想通り仕掛けてきました!!

  先代モデルからの主な改善点としては、1.6Lモデルを投入してスタート価格を先代よりも安くしたこと、カラーヴァリエーションをさらに充実させたこと、さらにアイサイトを全グレード標準装備にして、ユーザーの足元を見るような価格設定をしていないことが挙げられます。新型プラットフォーム(SGP)が導入されて、これまでのスバル車が持っていた弱点もかなり改善されていることが予想されます。インプレッサではエンジンの振動を抑え込むだけの「マス」や「剛性」がシャシーに不足しているのが顕著で、NVHのレベルが笑っちゃうくらいに低かった。まるでBMWくらいの低次元さでしたけど、スバルの発表によるとVWゴルフの水準まで上げるとのこと。XVのキャラを考えるとこれは良い方向へのシフトだと思います。


  河口さんは乗り心地をブランド最強!!とまでベタ褒めしてますが、レガシィもなかなかのものなので、それを超えているかどうかは不明です。ただし一度くらいは試して見る価値はありそうです。世界で最も勢いがあるスバルのラインナップの中でも、相当に非スバルユーザーをターゲットにした勝負車として開発されているのは、カラーヴァリエーションや新型のグレード&価格設定を見ても明らかですし、MQBでもTNGAでもなく、世界の頂点はSGP(スバルグローバルプラットフォーム)だということを世界に示すのに最も適した一台であるのは明らかです(北米でも中国でも売れてる)。

  先代までは一部の地域の人には必須だという理由でインプレッサのAWDモデルにだけMTが設定されていましたが、なんだかすごいと評判の『Xモード』が付いたから、MT&AWDという雪国向けグレードを作り続ける必要もなくなったのかな? 英国向けにはMT仕様もあるようですが、電制LEDやアイサイトが張り巡らされ、NVHも圧倒的によくなったシャシーをMTでシャクらせて走るのはちょっと残念な気がするので、「MT入れろ!!」とか「ターボ化しろ!!」というのは野暮ですね。いよいよスバルのSUVモデルも積極的に買いのタームに突入か!?


最新投稿まとめブログ
ニューモデル速報 No.551 新型XVのすべて (モーターファン別冊)   

  

  

  


2017年5月12日金曜日

ホンダ・シビックtypeR 「日本のポルシェが凱旋」

  シビックに関する掲示板を覗くと、「やっぱりEG6、EK9の頃だよなー」という書き込みが今でも結構目に付きます。某有名漫画に登場するシビックがこの2台というのもあるんでしょうけど、「Vテックで8000rpmオーバーのエンジン」「4輪ダブルウィッシュボーン」で完全武装した「輩なハッチバック」。ボデーサイズは5ナンバー。デミオやフィットのクラスにこれだけの装備を盛り込もうというホンダの「狂気」がよく現れています。

  一応1972年に初代がデビューとなってますが、最初から4輪独立懸架(4輪ストラット)という意欲的な設計は、軽自動車から飛び出して普通車に撃って出た最初の意欲作ホンダ1300を踏襲しています。プロトタイプという意味で1300をポルシェ356とするならば、その後のシビックシリーズはポルシェ911シリーズといっても何の問題もないと思います。911は常に世界の最先端の性能を追求しましたが、シビックも初代から「CVCC」というホンダの輝かしい伝説を打ち立てたエンジンとともに世界にその名を轟かせました。

  3代目になってリアサスが車軸式になりますが、このモデルが「ワンダーシビック」と呼ばれ、日本COTYを受賞しています。・・・え?CVCCの時は受賞しなかったのか?(まだCOTY始まってねーよ!!)もうこの頃からカーメディアって腐ってたみたいですね。ホンダ1300の登場とともにどこからともなく「ホンダバッシング」が巻き起こります。これに関して宗一郎氏も藤沢氏も自著で「闇の勢力」の存在をほのめかしています。ポルシェもアメリカの上院議員に名指しで批判され倒産寸前にまで追い込まれた過去がありましたっけ。

  シビックがスーパーカーや高級セダンのような4輪ダブルウィッシュボーンで存在したのが、4代目EF、5代目EG、6代目EKの3世代でした。アシもエンジンの回転数もフェラーリとほぼ同じ!!という「当てつけ」のような設計はもう笑うしかないです。4代目EFを発売していた途中の1990年には「フェラーリは博物館行き」というセンセーショナルな『宣戦布告』とともに初代NSXが誕生します。この時に日本メーカーによる280ps自主規制がなかったら、ホンダはV8自然吸気で名実ともにイタリアのスーパーカーを徹底的に粉砕したと思います。結局280psに収まるV6を選択します。

  ホンダとしては、フェラーリを完全に「博物館へ送る」のは二代目NSXの時まで待てばいいと判断したのでしょうが、しかし予定とはうまく行かないもので、新たにVテックのV10を開発してさらなる「本格化」を目指した二代目は、発売前に起こったリーマンショックの波に飲み込まれてあっけなく開発が中止され、NSX専用としてアルミ加工用の発電所まで備えた栃木県の工場は売却されました。国産のV10搭載ミッドシップという夢はレクサスによってその後に実現されましたけども、『V10のVテック』はどうやら「幻」で終わってしまうのかなー。

  その後7代目〜9代目までのシビックは「typeRは別枠で!!」という世代になります。日本でのホンダのテーマは21世紀のシビックの再定義というより、新たなる創造として「インサイト」「フィット」の2モデルを新世紀の象徴とすることにプライオリティを置いていたようです。さらに北米と欧州の現地投下した開発ソースを配分したことで、状況は複雑化していて、6代目(EK)から英国ローバーとの共同開発モデルになったシビックは欧州メインで開発が進みます。ローバーにホンダシャシーが使われているということは・・・今、日本で走っているあのブランドのFF車は「ホンダ風味の駆け抜ける喜び」なんですね。(余計なこと言ってすみません)

  欧州では7代目(EU)は馬鹿ウケで、特にtypeRはリミッターレスで日本に輸入されていて、260km/hオーバーで「公道最速」とか書かれてたなー。イギリスでは販売台数の40%近くがtyoeRだったらしいです。その一方で日本では聞いたこともない「シビックHV」なるモデルがすでに10年以上前からあったみたいです。当時はまだまだ大ヒットした3代目プリウスなど出ておらず、日本市場におけるCセグの需要には否定的と見ていたんですね。当時のホンダの経営陣には失礼ですけど、シビックHVを日本で勝負しなかったのは判断ミスだったと思います(プリウスのその後を見ての結果論に過ぎないですけども)。

  初代インサイトの大失敗を認めたくない!!そしてアキュラ日本導入が既定路線(のちに撤回)・・・という柔軟性の欠如した戦略は、ホンダの中長期目標であった600万台達成を大きく下回る結果になりましたが、その消極的な姿勢のおかげ(資本投下を抑える)で、リーマンショックでも日本メーカーで唯一赤字にならなかったですけどね。ホンダのビジネスって「生もの」ですね。タイミングを逸すると、二度と成立しないのかも。初代シビック以降ポルシェ911のような「高性能路線」のまま突き進んだら・・・それこそ本物の「レジェンド」になったと思うんですけども、シビックにはそういうのはあまり合って無い。「刹那」のうちに頂点に達するVテックのように、急騰するのがホンダ、そしてシビック。いよいよ「カタログモデル」として復活するtypeRが日本の公道をジャックして86を追い詰める可能性も高いと思います。

   プロのライターってつまんないヤツが最近多いですよね。「現在の安全基準に適合させると、もう『狂気』を感じさせるモデルは作れなくなった」しばしば思考停止したオッサンライターが「訳知り顔」で書いてそうな一文です。情熱すらないならカーメディアなんてもうやめてしまえよ!! 「シビック」の日本復帰!!に対して「絶対売れないですよ!!」とテンション下げる奴がいるんですよ!!徹底的に冷めていてホンダを馬鹿にする意図ではないのかもしれませんが、K沢さん!!どーなんですか!! このオッサンには歴代シビックが示してきた、ホンダの情熱とか全く頭をよぎったりしないんでしょうね。こんな輩が威張っている(つまんねーこと言ってる)からクルマの人気がどんどん無くなっているんじゃ!? 

  ポルシェの研究家で知られる故ポール=フェレール氏は『911』や『ボクスター』に関する内部事情をまとめた本を何冊も出していますが、この元ルマン・チャンピオンのベルギー人が日本車について書いたものが『ホンダ・シビック 英雄の登場』です。1992年の作品なので、まだ5代目EG系が発売されたばかりで、シビックの進化のピークを迎える前なんですけども、4代目EF系から始まる『狂気』の設計が世界的なライターによって『ポルシェに匹敵する存在』と認められた『証左』です。

  10代目シビックは2015年から北米で販売されていますが、欧州シビックのフルモデルチェンジを機に、北米モデルのHVとターボを狭山で生産し、イギリスのtypeRを輸入で供給するようです。北米モデルのリアサスは10代目からアコードと同じマルチリンクになっています(フロントはストラット)。ちなみに7〜9代目の北米モデルは前ストラット/後DWB、欧州モデルは前ストラット/後・車軸式にです(新型tyoeRも同じになるようです)。同じモデル名なのに違う設計・・・これは『新しい』ですね。typeRとスープラが激突!?シルビアも参戦!?2017年の後半はスポーツカーが盛り上がりそうですね。

最新投稿まとめブログ

2017年4月30日日曜日

マツダCX8 「MPVの復活が決定!!」

  「やっぱりマツダは巨艦が似合うブランドだよ。」かれこれ4年以上前になりますが、現行アテンザの実車をマツダのディーラーで間近に見た時にふと思いました。世の中が「大きいクルマはもう不要!!」みたいな空気になっていて、まだ日本に上陸して5、6年しか経ってないのに、V8搭載のレクサスGSや初代フーガ450が100万円代で叩き売りされてましたね・・・。

  ダウンサイジングターボが正義。最先端は1.4Lターボだ!!・・・とカーメディアはそれ一色でしたけども、小排気量ターボがそんなにいいか?もちろん乗りに行きましたよ。は?なにこれ?全然ダメじゃん。エンジン音だけうるさくて全然前に進まないし、40km/h程度で車体はガタガタ。フロントからエンジンに揺すられて、リアゲートもガサガサするから、走ってて「安っぽい乗り味だな」と思いましたよ。こんなクルマなら買う必要ないわ、レンタカーと変わらないし。・・・そんな「失望感」をブログに書いたら、もう袋叩きにされましたよ。→よかったら見てください(ガチギレのコメント集)

  クルマには色々な意見があっていいと思うんですけども、まだ実家に住んでいて若い頃に乗っていたトヨタ製のスモールカー(カローラランクス・Zエアロ)は、良くも悪くも自分なりの「クルマの基準」になりました。「価値あるエンジン」「キャビンの居住性」「高速巡航時の騒音」「リアの限界性能」といった項目で極端なパラメータを持っていたクルマだったので、その後のクルマ選びには非常に参考になりました。一つもムカつくことを言って置くと、ドイツ車の4気筒エンジンは全てこの200万円しないトヨタ車のユニット(2ZZ-GE)に完敗してます。4気筒で高評価なのは「ホンダK20」「アルファロメオ1750TB」「マツダLF-VE」だけですね。

  ただし4気筒でハイチューンのエンジンだと、やはりトルクが不足気味なので、ボデーを大きくできないのが痛いですね。新しい多くの4気筒エンジンはロングストローク化やEGR強化、ミッションとの協調を盛り込んでますし、どうしてもストップ&ゴーが多くなる日本向けはHVがベストチョイスなんですけども、高速道路利用が多い人にはデメリットも多い。実際にティーポが行なった「圏央道一周・経済性対決。(燃費に油種の料金も反映させる)では、「プリウス」を「プジョー308ブルーHDi」が上回るという結果が出ています。イタリア&フランス車メインのティーポというのはややフェアじゃない・・・(ドライバーのさじ加減もあるだろうし)。

  さてグローバルの業績は伸びているものの、果たして中長期的に万全な体制なのか?という点で疑問が残る「迷える子羊」なマツダです。LF-VEを含むMZRエンジンは、英国のスポーツカーメーカーがこぞって使う「世界標準」の名機になりました。ケータハム、ゼノス、ラディカル、ジャガーなどなど。トヨタ(ヤマハ製)の2ZZ-GEも名門ロータスのエンジンを務めてきました。余談ですが酒席などで、日本製エンジンの実力を知らないアホ(年配のおっさん)のクルマうんちくほどウザいものはないですね(忍耐力が鍛えられます!!その分匿名ブログで暴れます)。

  「そっち」のエンジンで「世界標準」をとったマツダですから、直面する新時代のエンジンに求められる課題に戸惑うこともあるでしょう。「将来性がないスポーティなエンジンを作っていた時代の判断ミスだ!!」とか言われてもフォードに命令された通りに、ホンダ、アルファロメオ、ヤマハ、日産などに負けない4気筒を作っただけですから、安易に批判するのはちょっとかわいそうです。

  一般メディアなどでも独自にHVが開発できないマツダのヴィジョンの無さに冷ややかな論調が見られたりしますが、ティーポが示したようにHVが全てではない!!渋滞が嫌いなので休日の昼間には辺境で走るか、クルマに乗らない!!という根っからのドライブ好きにはハイブリッドなんてほとんど魅力ないです。ドライブという「エクスペリエンス」をどれだけ魅力的にできるか!!クルマへの投資価値って突き詰めればそこにある!!単なる「移動手段」ならば中古車でもカーシェアでもレンタカーでもいいわけで・・・。

  例えばスペック表を見て、「最高出力240kw/5500~6500rpm」とか書いてある最近のクルマ・・・。詐欺とは言わないですけど、ユーザーを馬鹿にしてるよなー。弱点をハッキリと自覚していてスペック表でごまかしてます。いいエンジンを作ろうと努力はしない。口先だけでごまかしたブランディング。こんなクソなクルマ商売さっさとやめちまえよ。どこが悪い!!とはあえて書きませんけど・・・日本市場をなめるな!!怒りが収まりません。

  その点マツダ、スバル、ホンダは真面目だなと思います。わざわざユーザーのことを考えて、「P5-VPRS」「EJ20DIT」「L15B」「K20C」などなど少量生産で用意して・・・めんどくせーユーザーをきちんと相手しています。こういうメーカーがやる気になった時に、「豊かなカーライフ」を心から楽しめるクルマが生まれるんじゃないの?

  マツダに新しい動きが出ました!!年内に「日本」で発売する新型モデルは「CX8」で4900mm✖︎1840mmのフラッグシップサイズの3列SUVになるそうです。昨年初頭に販売が終焉したMPVの後継モデルみたいですね。MPVはマツダの役員クラスも愛用してるし、広島県の公用車にもなっている「格式」という意味合いがある車でしたが、やはり後継モデルが必要ってことですね。

  それにしてもマツダの歴代の大型車って全部色気があるよなー。歴代ルーチェ(マツダ版のマジェスタ)、歴代コスモ(マツダ版のソアラ)、センティア、ユーノス800(ミレーニア)もそうだけど、やっぱりMPV(MAZDA8)ですね。特に3代目となるLY系がセクシーです。

  MPVの初代はゴールデンイヤーの前年の1988年に登場。商用車ベースでないミニバンとしては日本初!?翌年にトヨタ・エスティマが登場。この2台は欧州に進出して独自の進化を遂げたので、どこか日本的なミニバンとは距離があるような独特のスタイルをしています。海外市場(主に中国ですね)を重視するあまりMAZDA8はどんどん大きくなりましたが、全長4660mmだった初代が、4860mmになった3代目へと拡大するに従って、非常にまとまりのあるデザインになってますねー。


  トヨタのミニバンはどれも顔は目一杯デコりますけど、側面デザインはやや放棄気味。現行アルファードなどは前面と側面は別々の人がデザインしたんじゃないか?ってくらいに違和感があります。なんだか絶壁感が半端ねー。「格式」あるクルマとハイエースのような「商用車」の中間くらいでユーザーを増やそうという優秀なトヨタらしいマーケティングなんでしょうけど。

  現在320万円〜売られているアルファード/ヴェルファイアは、レクサスを除くファミリーカー市場では最高級と考えられていますが、マツダCX8は「300万円台前半〜」とアナウンスされており、このままいくと、アル/ヴェル、エルグランド(320万円〜)、オデッセイ(280万円〜)、プジョー5008(320万円〜)と肩を並べる高額モデルになるんですねー。デザイン&車格で日本市場の頂点に立つファミリー3列車といえば・・・シトロエン・グランドC4ピカソ(365万円〜)ですが、そこに負けないだけのマツダ・デザインが用意されているのかな?東京モーターショーが一気に楽しみになったかも。

↓マツダMPVをフランスメーカーが進化させた感じかも。



最新投稿まとめブログ
↓5年落ちで150万円のMPV中古車です。

2017年4月27日木曜日

アウディQ2 「299万円の衝撃!!」

  1年以上前から欧州では販売が始まっていたアウディQ2がいよいよ日本でも販売開始になりました。全ブランドが注目する価格は「299万円〜」と限りなく想定通りに着地したのですが・・・「マツダCX3Lパケ・280万円」「トヨタC-HR・G・278万円」「ホンダヴェゼルHV・Z・267万」という現実を考えると、まさかのアウディVS日本の大衆ブランドの間で激しい「ドッグファイト」が予想されます。CX3とC-CRは毎日のように見かけますので、この価格でこのパッケージなら納得するユーザーがかなりいるわけで、そのど真ん中で「アウディの真価」を問う!?そんな注目の戦いかなーと思います。

  日本ではちょっと元気がないアウディ。2000年代前半は凄まじい勢いがありましたが、中国で「反日」を掲げたブランドとして報道された辺りからは、どうもダメですね・・・。メルセデスやBMWは日本でも使いやすいクルマを作ってくるのですが、アウディは、クワトロがスキーのジャンプ台を登ってしまうなど、路面に大きな問題がない日本では少々オーバースペックですし、AWDになると価格が跳ね上がるドイツ車らしい価格設定なのも固定ファンがなかなか集まらない原因ですかね。

  アウディの良いところといえば、デザインや色使いが洗練されているところで、デザイナーズハウスの横に停めておくのには、かなり理想的な選択かも。日本人の感性にとてもよく合っている!!ってそれもそのはずで、アウディのデザインコンセプトを仕上げたのは日本人のデザイナーですから。才能溢れる日本人デザイナーが海外ブランドでのびのびとデザインするととてもいいものができる・・・というよりは「日本人デザイナー✖️輸入ブランド」のコラボには日本でヒットするケースが多いようです。

日本人デザイナーの傑作車です!!




  さてアウディQ2ですが、いよいよ日本に住むハイライフシーカーが、インスタグラム的な日常生活で使うのに「ちょうどいい」モデルが出て来ました。A5〜8の3BOX車もいいですけども、まともに買うと800万円くらいはしますし、車幅は日本のことを全く考えてない1850mm以上のサイズ。まあ確かにかっこいいですけども。これらの3BOX車アウディとはまた違った魅力を持っているのがQ2ですね。一見コンパクトなんですけども、いろいろな面で「余裕」を持たせたコンパクト。これがヴェゼルやCX3がヒットしている理由でもありますけど、やはりアウディとなると「余裕」な感じが際立ちますね。程よい金銭感覚で上質なクルマ選んでます!!ってなスマートな感じが出てる!?

  内装を見ると他のプレミアムブランドや、マツダのLパケに似た雰囲気です。マツダCX3Lパケとの価格差はほとんどないです。CX3はディーゼルエンジンの経済性に強みがありますが、Q2もベース車のVW譲りのモード燃費の高さを誇ります。軽油とハイオクの価格差25円(40Lで1000円)くらいはCX3の方がお得でしょうけども、街中でチョイ乗りするとエンジンに負荷がかかりやすくなり不具合が出やすくなるディーゼルをコンパクトSUVに無理やり搭載してきたマツダもユーザーに対してある程度は後ろめたさもあるでしょう。実家のお袋が使うクルマとして選ぶならQ2かな?って気がします。

 


  「アウディQ2ってクロスポロのアウディ版だろ?」・・・VWクロスポロは単一グレードながらも日本に導入されてますが、VWグループとしては旧式になる1.2L直4TSIエンジンを使っていて、サイズもベース車のポロがわずかに大きくなって(車幅1710mm)5ナンバー枠をはみ出したくらいなのに対して、アウディQ2はドイツのユーロ6に対応した1.0L直3ターボ(当然に日本の2017年規制もクリア)が使われていて、クロスポロと比べて全長が+200mmも拡大されていて、車幅も1795mm。クロスポロの1160kgのような軽快さはないですけども、1Lターボは同じくらいの車重のアクセラの1.5L自然吸気よりもパワフルなので動力性能に不満をもつ必要はなさそうです。Q2はクロスポロのアウディ版というのはちょっと無理がありそうです(別もの!!)。

  旦那がEクラスやギブリに惚れ込んでいる!!というご家庭の奥様がセカンドカーに選ぶクルマなんでしょうけども、とにかくポロな感じが出てるアウディA1とは違って、狭っくるしい印象がないので、若い男性ユーザーや若いファミリー層にも納得できる1台じゃないでしょうか? 300万円前後で「センスがいい」「余裕がある」「質感が高い」というファクターでライバル車を探すとしたら・・・これがありそうでなかなかない。でてきたのが下の2モデルなんですけど、「ちょっとは落ち着け!!」と思わず声をかけたくなるヤンチャな感じがどうもクールじゃない。「インスタグラム的」でもない。(笑)





  ラインナップが日本では揃わなkなった「MINIクロスオーバー」(ガソリン未発売)と、どうもデザインにキレが足りない「500X」(286万円)が相手ならば、誰の目にもアウディQ2の圧勝と言って良さそうです。おそらく静粛性やインテリアの質感を考えるならば、アウディとフィアット&MINIの差はさらに開きます。もちろん日本車の選択肢ならば、新型スバルXV・L(225万円〜)というモデルが発売されたばかりですがあります。マツダ、トヨタ、ホンダがアウディに匹敵する価格で死闘を繰り広げ「レッドオーシャン」になっているところに、世界屈指の乗用車ビルダーであるアウディがハイエナのように参戦してきました。賢いスバルは価格を無理にあげることなく「ブルーオーシャン」へ降り立ったようです。さてさて売れるのはQ2なのかXVなのか、はたまたどちらも大成功か!?



  

  


 

  

  

2017年4月21日金曜日

メルセデスGLCクーペ 「失禁・攻め過ぎ」

  「CX4」というスタイリッシュなSUVをマツダが中国向けに開発して現地生産を始めています。ライン稼働は中国工場のみだそうで、さすがに逆輸入モデルを日本に導入するのは気が引けたのかもしれないですし、2017年の年明け早々には「CX5」のFMCが予定されていたので、その需要を先に喰ってしまうのは得策ではないと考えたのかもしれません。結果的にロードスターRF以外に国内向けの新型モデルが無かった2016年は回復基調だった国内販売が一気に低迷しました。MT設定モデルを制限したり、グレードによって選べるオプションを限定したり、何やら小狡い感じがプンプンするマツダ。売上の低迷はちょっと「策」に溺れているからなのでは?

  それに対して怒涛の新型モデル攻勢が止まらないのがメルセデス。1年中カーメディアのどこかにはメルセデスの新型モデルのレビューを見かけます。2012年に「Aクラス」で話題になり、2013年に「CLA」と「Sクラス」、2014年には「Cクラス」、2015年には「AMG・GT」と次世代SUVとして「GLE」を発表し、2016年には「Eクラス」と「GLC」・・・そして2017年に早くも「GLCクーペ」を投入してきました。怒涛の新車攻勢そして予定通りに「輸入車ナンバー1」へ返り咲きを果たしています。

  マツダとメルセデスのグローバル販売台数はどちらも150万台程度で同じくらいなんですけども、メルセデスが属する総合自動車メーカー・ダイムラーは、VWグループ、トヨタグループについで世界3位の売り上げ高を誇ります。GM(4位)やフォード(5位)、ホンダ(6位)よりも上なんですねー。新型モデルがたくさん出てくるのも納得です。



  伝統の「Sクラス」「Eクラス」「SL」などが、ユニークなデザインで出てきたら、「あれれー」ですけど、新型のシリーズですから・・・多少は見慣れない部分もあっていいですね。これがメルセデスなの?って懐疑的な声が当然にあっていいでしょうし、「これを外しのセカンドカーにしよう!!」と画策する、新しい価値の創造に敏感なセレブの琴線に触れることもあるでしょう。そういう絶妙なところに放り込んでくるバランス感覚はさすがだなー・・・メルセデスはまだまだ伸びる!?

  「かっこいい」とか「かっこ悪い」とか・・・部外者の評価なんてどーでもいいんでしょうね。メルセデスのユーザー(潜在ユーザー)に需要があるモデルかどうかが全て!!ちょっと誤解されるかもしれないですけど、メルセデスの「余裕」です。GLCクーペのベースモデルになっているCクラスが見事に日本市場のDセグセダンでトップを獲得して、月に2000台とか売り上げてます。アテンザ、スカイライン、アコード、レガシィ、ISと傑作モデルが揃う国産Dセグを全て抑え込みさらに強敵のBMW3erにもダブルスコアで圧勝!!

  他のメーカーが「クルマ売れないよー」って必死で1台1台を磨き上げて「勝負車」を作って膨大な宣伝費を投じているのに、メルセデスのラインナップの分厚さだけが際立ってます。マツダやスバルが渾身のセダンとしてそれぞれ「アテンザ」と「レガシィB4」を仕上げているのに、メルセデスは4ドアの3BOX車だけでも「Sクラス」「Eクラス」「CLSクラス」「Cクラス」「CLAクラスと5モデルもあって、それぞれにファンを獲得しています。目先の勝負車しか見えていないマツダ、スバルに対して、セダンに関してやりたいことを全部やりました!!というくらいにモデルを重ねて「余裕」なメルセデス。

  で・・・6台目ですか。そう考えると「変わり種」が出てきてもいいですよね。最初はヘンテコだなーと思っていたGLCクーペがなんだかとても「洗練」のモデルに見えてきたかも。BMWにも似たような「X4」というモデルがあるんですけど、これはセダンには見えないです。BMWって真面目すぎるよなー。セダンはセダン、SUVはSUVで完全に仕切りを設けて「別物」として扱っています。フロントはSUVであることを雄弁に語る高いボンネット。それなのにリアは華奢な3BOXカー調なので、前と後が妙に調和しないなー・・・そんなことが気になっているのは自分だけなのか?

 

  「GLCクーペ」は面白いことに「X4」とは逆なんですね。わざと狙ってやっているのかな?フロントがボンネット低めでセダン調で、リアはクロスオーバー調のボリュームのある形状。デザインの発想はスーパースポーツと同じなんですね。初代NSXやGT-Rはリアの厚みで主張しますし、メルセデスAMG・GTというスーパースポーツモデルもリアに丸みを出したボリューム。フラッグシップのSクラスクーペも、先日公開されたEクーペや、すでに発売されているCクーペも同じデザイン手法で作っているからGLC「クーペ」なんですね・・・。モデル名でSUVを「クーペ」と言っているのは今のところメルセデスだけですけど他のブランドにも広がるのでしょうか。



  

2017年4月15日土曜日

マツダCX5「ミドルSUVを定義しろ!!」

  SUVって何ですかね?・・・個々には色々な定義があるとは思いますが、未だによくわからないです。他のジャンルと比べた時にSUVに一定の合理性が認められるとしたら以下のようなものじゃないでしょうか? 「低成長時代の貧弱な道路インフラを乗り越える走破性」「キャビン(=居住性)重視」「ファッション&モード(ハイライフを連想する)」。

  (これに同意があるかどうかは別として)まずはこれをそれぞれに満たしていることを条件に、その上で個性を重ねて成立するのが「スポーツSUV」「ラグジュアリーSUV」「コンパクトSUV」だと思うのです。揚げ足をとっているようで心苦しいですが、「トヨタC-HR」や「スズキハスラー」は前提となる3つの要素が十分に満たせていないのでは?もちろんわざと「省略」することがトヨタやスズキの戦略の「ツボ」ではあるのでしょうが、この曖昧さを、まだユーザーがよくわかっていないうちに宣伝文句に包み混んで売ってしまえ!!と言った短期決戦的な展開がちょっと引っかかるんですよ。果たしてC-HRとハスラーに2代目は存在するのか!?

  法令にさえ準拠していれば問題ない。たとえ「要素が欠落」していようとも、時流に乗ってタイムリーに売りさばく「営業力」こそが自動車産業における「勝者の方程式」。「ヒット車」を出してしまえばそれでOKなのが業界です。「堅苦しいこと言ってんじゃねー」と言われそうですけども、SUVも含めてあらゆる名車とは「クルマ」の設計とは理想の追求の果てにその価値があると思うのです。

  もちろん「コストの壁」はどこかに必ず存在しますが、それでも「守るべきもの」をユーザーに保証してこそ「本物」じゃないですかね。FMCを行なって絶えず進化させていく!!そんな「ポルシェ的」な開発姿勢と、それに費やされた年月こそが、ブランド力ってヤツでしょ。流行りモノのSUVとはいえ、壊滅的に廃れるまではFMCを繰り返すモデルが偉い!!・・・いやいやそういうモデルが複数出てくれば廃れる事はないはず。

  トヨタやホンダをディスっているわけではないですけども、いとも簡単にモデルを廃止してしまう日本メーカーのやり方はもう少しどうにかならないですかね?その部分で最も欧州寄りなマツダは、間髪おかずにCX5をFMCしてきました。あれだけ売れればFMCも当然ではありますが・・・。トヨタは初代と二代目のハリアーに間が空きました。シャシーも改良ではなくカムリベースの初代から、オーリス(北米カローラ)ベースの二代目になり、全く別のクルマと言っていいくらいで、名前だけを受け継いた格好です。

  日産もエクストレイルを3代続けていますが、このFMCではグローバルレベルではいくつかのモデルの統合を含んでいるので、純粋にモデルの「ブランド化」に取り組んでいるようには見えないです。もしポルシェがカイエンとマカンを統合して、新しいカイエンとして中間の価格帯で販売したらズッコこけますよね? 最もSUVの進化にストイックなのはスバルのフォレスターで、すでに4世代目になります。1974年に開始されたジープ・チェロキーは5世代目ですけど、オリジナルのクロスカントリーモデルと現行ではだいぶ意味合いが違っていて別のクルマという意見も。

  SUVをブランドの中核に置いたブランディングを仕掛ける、BMW、スバル、マツダのSUVは最初に挙げた3つの要素を忠実に満たしているように見えます。フォレスターはもっとラグジュアリーになれ!? 系統やルーツにこだわる、あるいは筋を通すという意味ではストイックな姿勢に好感が持てるこの3ブランドですが、やっぱりいつまでもネコ被っているわけじゃないだろうけど・・・(FF化されたX1は悪くないと思います)。SUV専門ブランドのランドローバー、ジープ、三菱も「理想だけではメシは食えない」ですから、最新のラインナップを見ると「なんじゃこれは?」というモデルも少しは含まれています。

  これまでの大ヒット車だった「アクセラ」に変わっていよいよ「最も売れるマツダ車」へとたった1世代で急成長した「CX5」ですが、2月に待望のFMCが行われました。マツダがこのFMCに盛り込んだ「想い」が、市場のトレンドを見事に撃ち抜くならば、SUVもいよいよセダンやスポーツカーのように多くのファンによって良し悪しを語られる存在へとさらに成長するんでしょうけども・・・ちょっと雲行きが怪しいです。

  CX5の今回のフルモデルチェンジにシンクロするように、VWティグアンとプジョー3008も新型が日本に導入されました。キープコンセプトなCX5のFMCに対してライバルの2車のFMCは「中途半端」だった先代からドラスティックな変化を遂げています・・・これは明らかに「何か」を研究してきた!!そういう痕がハッキリと見えます。グローバルでもバカ売れしたCX5ですから相当に研究されてます。初代のようにスマッシュヒットはしにくい状況にあるかも・・・アテンザの時と状況が似ている?

  さらに亜流がどんどん登場していて、ユーザーを惑わします。C-HRのようなまともに走らないスポーツモデルが出てきたり・・・逆に「ジャガーFペース」や「アルファロメオ・ステルヴィオ」のような上級SUVにリッチな顧客を吸い取られるというリスクもあります。「ティグアン」「3008」「X1」はともに同時期に2世代目を迎えたという意味では「同志」みたいなものでしょうけど、これらが「ミドルSUV」の魅力をもっと全開で発信して確固たる市場を確立できるか!?2017~2018年の2年間が勝負になりそうです。こんな危険な状況なのにCX5に全てを賭けているマツダ・・・ちと株価が心配だなー。

最新投稿まとめブログ
MAZDA FANBOOK vol.2 / マツダ ファンブック (ノスタルジックヒーロー別冊)